質疑応答での難問をどうやって答えるか?

「しまった!」「どうしよう。どの様に回答したらよいかわからない。」質疑応答でこの様な経験した事はありませんか。私は会社の新人研修で何回も遭遇しました。研修内容を詳細に調査し、想定質問集を作成して臨みました。この方法は信頼性に裏打ちされ、嘘をつく事もありません。ただ、別の問題が発生しました。
 
それは、時間切れです。質疑応答時間を十分に設定しても時間が足らないのです。これは、時間管理が問題ではありません。質疑応答の対応に問題がありました。今日は、この問題を解決する仕分けフレームワークについてご紹介したいと思います。
 
まず、問題を設定しましょう。あなたは「パワーポイントデザイン」についてプレゼンをします。質疑応答時に下記の質問がありました。どう答えますか?

  • 一番良いフォントはどれですか?
  • パワーポイント2013版のスポイトツールはどうやって使いますか?
  • キーノートのデフォルト・フォント・ファミリーはどうやって変更できますか?

答えを考えてください。うそは書かないで今ある知識で正直に答えてください。 

質問に対する回答の導出には3つのステップがあります。

  1. 質問を別の言葉に置き換える
  2. 質問を仕分けする
  3. 回答の満足度を確認する

今回は、「仕分け」に焦点を絞ります。
 
質問は三つに分類することができます。

  1. 対象範囲内として回答ができる
  2. 対象範囲内だが回答ができない
  3. 全く以って対象範囲外 

 

対象範囲内と対象範囲外の質問


 「対象範囲内」の質問とは、どういうことでしょうか?
 
対象範囲内の質問はプレゼン内容と直接関係のある事柄です。つまり、スライドに記載した内容、配ったレジュメの内容と話した内容です。それ以外は対象範囲外です。例えば、パワー・ポイントの効果的なスライドデザインについてプレゼンしたとします。マイクロソフトのパワーパワイトの質問なら、対象範囲内と言えるかもしれません。ただ、アップルのキーノートについて質問は間違いなく対象範囲外ですね。
 
あるいは、「数枚のスライドを投影している間、どうやって音楽を流すか」という質問なら、対象範囲内でもあり対象範囲外とも言えるかもしれません。プレゼンに触れたら対象範囲内です。触れないなら対象範囲外です。
 
対象範囲外の質問が来たらあんたはどのように対応しますか?
 
例えば、あなたは「素晴らしいパワーポイントスライドの作り方について」のセミナーを開催しました。しかし、マックやキーノートを使った事はありません。これから使おうとも思っていません。キーノートの話に興味がありますか?恐らくないでしょう。

上記の質問に直球で返すと以下の回答になると思います。

 「良い質問ですが、今日はパワーポイントについて話していますので、本内容に関係のない質問には回答致しません。」

会場はどうなるでしょう?質問者は怒るでしょうね。もし怒らなくてもあとで苦情が来ること間違いありません。

次の回答は如何でしょうか。

「質問ありがとうございます。キーノートのフォント・ファミリーの方法ですね。本日のプレゼンでは触れていない内容ですので、セッション終了後に話しましょう。他に興味がある方もぜひ会場に残って下さい。」
 
こうやって回答を延期します。また、あなたは質問者の質問に関心を持っている事を聴衆に伝える事ができます。他の聴衆が興味ない質問を制限する事で、聴衆の時間をよく考えていると聴衆に思わせる事ができます。もし回答がわからないなら、調査する時間を稼ぐ事ができます。
 
この様に、対象範囲外の質問は延期します。これは回答が分かっていても延期して下さい。
よくやってしまうのは、対象範囲外の質問を答えしてしまう事です。そのために、質疑応答時間が長引いて、他セッションに影響に与え、なおかつ聴衆を退屈させてしまいます。聴衆と良い関係を構築する為には、対象範囲外の質問は即答せず、機会を作って回答する様にしましょう。

ところで、対象範囲外の質問する人はいわゆる「知ったかぶり屋」の場合があります。この様な人は自分の知識がすごい事を聴衆の前で知らしめたいので、講師を試したがります。講師がうまく対応すれば、大人しくなります。そして、セミナー終了後に講師の所にやってきて回答を要求しないケースが多いです。

 

対象範囲内の質問


 対象範囲内の質問でも答えられる質問と答えられない質問があります。問題は、回答できない場合です。その場合は、どの様に対応しますでしょうか。
 
例えば、「パワー・ポイント2013版のスポイト・ツールはどうやって使うか?」という質問がありました。
本当に知らない場合は、馬鹿正直に「わかりません。」と言うのはやめましょう。聴衆は1度目は許してくれるかもしれませんが2度目は許してくれません。使わざるを得ないときは慎重に使いましょう。
 
次の言い方はいかがでしょうか。
「スポイト・ツールについては、いろいろ考えがあります。パワー・ポイント2013年版ですよね。最後に質疑応答時間を設けていますので、その時に話しましょう。興味のある方は待っててくださいね。」「いろいろ考えがある」と言うのは嘘ではないです。すでにいろいろを考えていると思います。たとえば、「スポイト・ツールは本当に存在するの?」とか
「そのツールはどのタグを開けばよいのだろうか?」とか。スマホがあれば、直ぐにGoogle先生が教えてくれます。
 
ピンポイントの質問は、回答し難いです。素人と思われない様に予防線を引きましょう。つまり、プレゼンの冒頭でプレゼン内容の範囲を明確にするのです。そして、万が一、忘れてしまっても直ぐに対応できる様にノートを用意しておきましょう。最後に、上記のような回答を用意し、ピンチの時は回答を延期しましょう。
 
まだ話してない内容に対する質問がきたら
 
対象範囲内の質問でも、まだ話してない内容の質問を受けた場合はどうでしょうか。

複数のセッションや長いプレゼン、研修を行った場合、参加者がまだ話してない内容について質問を投げる可能性があります。
例えば、「パワー・ポイント2013版のスポイト・ツールはどうやって使うか?」と質問が投げられたとします。どの様に回答しますか。
 
「あとで回答します。」は避けたほうがいいと思います。「スポイト・ツールを詳しく知りたいですよね。良い質問です。休憩後にパワー・ポイントの特別ツールについて詳しく説明しますので、少しお待ちください。」いつ回答するのかが明確になっていれば、聴衆に安心感を与えます。

 

まとめ

質疑応答を設ける場合、前を持って対策を考えましょう。プレゼンの対象範囲内と対象範囲外を明確にしましょう。そしてプレゼンの冒頭で言及しましょう。質疑応答の方法も明確にしておきましょう。こうすることによって答えられない質問がぐっと減ります。テーマとかけ離れた質問が少なくなり、聴衆の期待感を維持しながら、聴衆の満足度も得られます。もし◯◯さんが回答が分からなかったら、「色々なやり方がある」などと濁した表現を使い、あとで回答すると約束しましょう。その時に回答期限も明確にしましょう。
 
特に質問が分からない時に非言語レベルで(無意識に後ろに一歩下がったりする)バレる事も少なくないので、しっかり練習しましょう。
 
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